メロディでもリズムでもなくて、「音そのものが持ってる雰囲気」ってあるよね。
朝のキッチンで響くマグカップの音。
電車のドアが閉まるときの“シュッ”っていう音。
なんか落ち着く音もあれば、ちょっとだけ不安になる音もある。
でも、それって別に曲じゃない。ただの「音」なんだよね。
音楽の中にも、そういう“音の気配”みたいなものがある。
それが「tone」――音の質感。
たとえば、同じメロディでも、ピアノで弾いたらまっすぐ届く感じがするし、エレキギターで弾いたらちょっとワイルドになる。
その違いは、toneが作ってるんだ。
わたしは音楽を聴くとき、まずメロディに惹かれるタイプだけど、気がつくと「この音の鳴り方が好きなんだな」って思うことがある。
ちょっと歪んでたり、少し奥まってたり、まるで誰かが向こうの部屋でそっと鳴らしてるみたいな音。
音楽のなかで、そんな“音の空気感”にふっと引き込まれる瞬間がある。
toneって言葉にすると難しそうだけど、感じるのは誰にでもできる。
ふだん聴いてる音楽の中で、「この音、なんか好きかも」って思うとき、たぶんそれがtoneなんだと思う。
そしてその感覚は、いつか“自分だけの音楽の感じ方”になっていく。
音は目に見えないけど、確かにそこにある。
空気を少しだけふるわせて、心にも静かにふれてくる。
そんな“音の気配”をこれから少しずつ、一緒に探していけたらいいな
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